カーリング・フェス出演特別企画(笑)★インタビュー
 

レディング・フェスの地元で毎夏カーリング・ウィークエンドを体験しながら育ったクーパー・テンプル・クロースは、去年カーリング・ステージでデビューを果 たすこととなった。彼らの姿は、間違いなく、去年のハイライトだっただろう。テントが汗をかいた人々で満杯になり、その外にも観衆があふれ出て、灼けつくような日射しの中、彼らのヒプノティックなロック・サウンドを楽しんだ。

それから後も、彼らは印象的なシングルや、UKではシルバー・ディスクとなったデビュー・アルバム「See This Through and Leave」を放ち、どんどん強靱になっていっている。
カーリング・ウィークエンド(レディング、リーズフェスティバル)の「イヴニング・セッション・ステージ」でプレイすることが決まり、バンドは現在、練習中だ。レディングにいた彼らをつかまえ、彼らの過去の同フェスについての体験と、また、フェスの準備段階においての心境を聞き出した。

●レディングで育ったわけですが、フェスには行ってたんでしょうか。フェスはやっぱりあなたたちの楽しみのひとつでした? フェスによって音楽の道へ導かれたと思いますか?

トム:もちろんだよ。(最初行ったのはいつ?と聞かれ)1994年。レッチリを見た。

ベン:頭に火をつけた時のチリ・ペッパーズね。それとゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ。

トム:ジェフ・バックリーもいたんだけど、実際見た訳じゃないから、数に数えていいのかどうか。

ベン:だから、そうだね。フェスによって音楽の道に入ったと言っていいね。


●まだ子供の頃から行ってたわけですか?

トム:俺とベンが初めて行ったのは、14のときだったね。かなりびっくりの体験だったよ。

ベン:トムはオバサンにタマを掴まれそうになってね。

トム:おかしなオバサンが走ってきて、大きなボトルのサイダーを飲みながら(>サイダーはリンゴ酒)、「これから死ぬ ほど酔っぱらってタマをいくつか掴んでやるわあ〜!!」って叫んでて。で、俺の前に走ってきて、タマを掴もうと……俺はまだたったの14で……1日中ずっとそんな感じで、なんていうか「うわー、ここってヘンな所だあ、でもなんかスキ!」って。で、それからほぼ毎年行ってるんだ。


●レディングフェスティバルって、レディングの街にとっては、どれほど重要なんでしょうか

ディズ:いつも意識してるよ、つまんない街で開かれる国際的なイベントだからね。それ以外に注目すべきものってないわけだよ。Womadの他には……あれはいつもレディングフェスのライバルとして盛り上げようとしてるけど、まだそうはなってないし、今後もありえないだろうね。レディングでどうこうしようとしても、無理なんだよ!

ジョン:それより大事なのは、レディングにはヴェニューがないってことじゃないかな。「Alley Cat」っていうのがあったんだけど、今じゃレディング・フェスだけだからね。もしバンドをやってて、音楽に夢中なら、レディング・フェスはすごく重要なんだ。開かれる週末は、必ず行かないと。もはや人生の一部だね。


●レディングにもミュージック・シーンってそれなりに存在するのでしょうか?

ジョン:Ally Catsがあった頃には、あったよ。月曜日にローカルバンド・ナイトをやってて、なかなかいいバンドを連れてくるんだ、例えばトラヴィスもプレイしたことがあったし。でも数年前に閉まってしまった。レディングにシーンがあるかどうか、言うのは難しいよ。だってプレイする場所がないんだもん。いいバンドがたくさんあるに違いないけど、どこでもプレイできないんだ。今、状況が変わってきてるけど。Fizz Clubが週に1度ライブをやってるし。
とにかくレディングフェスは、レディングにもミュージックシーンに関係することが何か起こってるってことを確認するためだけでも、とても重要だと思う。

キエラン:(Ally Catsは)すごくよかったよね、毎週末行って、インスピレーションを受けたもんだよ。

ベン:実はプロモーターの卵みたいな連中が結構いて、いろいろやろうと、面 白いことを起こそうとしてはいるんだ。エレクトロニカがちょっと、レジャーセンターの向かいの、人目につかない倉庫でやってたりとか。


●レディング・フェスでプレイすることは、やっぱりずっと夢でしたか?

全員:もちろん。

ダン:バンドにいれば、そりゃフェスに行って、いろんなバンドを違うステージで見て、自分がそこでプレイすることを想像するもんだよ。去年俺たちはレディングのカーリング・ステージでやったけど、なんていうか、やっとここまで来た、これからだっていう感じだった。プレイすることは、客としてフェスティバルに行ってる間、ずっと夢だったわけだからね。去年、小さなステージでやったのがまず第一歩で、次の年にはまた次の段階へ行って、たぶん来年にはメイン・ステージのヘッドライナーになる…といいけどな(他のメンバーからこづかれ、笑われる)。

ベン:それなら、目の前に立ちふさがるバンドをいくつか、やっつけないと。


●去年は、どうしてカーリング・ステージでプレイすることになったんでしょう?

ベン:いい質問だね! まず、当時僕らのバンドとしてのサイズが、ぴったりだったということ。別 にレディング出身だからってわけじゃなくて、僕らが適当だったからなんだ。

ダン:レディングかV2002かってことになったんだけど、当然レディングを選んだ。やっぱりとても身近だからさ。


●プレイしてみて、どうでしたか?

ディズ:すごく暑かったのを覚えてるよ。

ジョン:俺たちは水曜の夜に着いて…っていうのは木曜の朝(BBCのパーソナリティー)ジョー・ワイリーが、最初の仕事だったから、彼女のショーでライブスポットをやって、1曲プレイして……ちょうど「レディング・フェスのバックステージから生中継」みたいな感じだった。


●キャンプはしたんですか?

ベン:いつも友達が来て、会場の周辺でキャンプしてるんだ。っていうか年中ね……なぜかテント張ってそこにいるんだよ。

ジョン:だから、友達と過ごした夜もあったけど、俺たちにはツアーバスがあったからね。

ベン:してもよかったんだけど、すぐにリーズに行かなきゃならなかったから……。


●オーディエンスはたくさん集まりました?

トム:うん、いっぱいになったよ。でもみんなテントの外にいるんだよな。あれはちょっと不思議だった。

ディズ:テントの中には誰もいねえんだよ!


●他のバンドは見ました? 誰が良かったですか?

全員:(口々に)ストロークス、モグワイ、アラブ・ストラップ、リフト・トゥ・エクスペリエンス、エルボー、マニックス……たくさん見たね。


●今までフェスで見たバンドで、いい思い出になっているのは?

ベン:プライマル、ソウルワックス、ベック…。

トム:オアシス。

ベン:あれはすごく良かったよな。

キエラン:ステージの上で彼らかなり汚い言葉を吐いてて、明らかにちょっとした緊張感があったね。しかも終わり頃になってステージの真裏に稲妻が走って。


●今年、ちょっと大きめのステージに上がりますが、どんな気分ですか?

ジョン:あのステージでADD N to Xとか、ソウルワックスとか、グランダディとか、エラスティカを見たんだよね……。

キエラン:そう考えるとすごい興奮するな。ラインナップが素晴らしいよ。とにかく全日程見るのがオススメだね。テントを持ってって、キャンプサイトに構えると。


●今年はどんなバンドを見たいと思ってます?

ベン:実は、プレイする当日に到着するんだ。その前日はオランダにいるし、次の日はリーズだしね。どの日もすごくいいラインナップだし、土曜日だけしかいられないのは本当に惜しいよ。

ダン:間違いなくウィーザーは見たくなるだろうな。

全員:(口々に)ライバル・スクールズもいいだろうしBRMCもいいだろうし、ジョン・スペンサーも、リバティーンズも……ミューズも……素晴らしいバンドだよね。


●カーリング・ステージは、新人が頭角を現していくための、重要な舞台だと思われますか?

ジョン:もちろんだね。カーリング・ステージのラインナップは毎年素晴らしいよ。


●今年プレイするバンドに何かアドバイスはありますか?

ベン:楽しんで。

ディズ:ずっとプレイしてきたようにプレイすればいいんだよ。場所が変わったからって、弱気にならないように。


●バックステージ・パスをもらったのは、去年が初めて?

トム:その前の年。契約したから、その時プレゼントにもらったんだ。

ベン:僕はさらにその前の年にもらった。みんな行くのに僕だけチケットがなかったんだけど、たまたま契約に協力してくれた人たちに会ったら、1枚余りがあるっていうから。だからもらった……図々しかったかもしれないけど。

キエラン:キャンプサイトの方が、友達がいてもっと楽しいぜ……。


●バックステージでは、他のバンドと飲んだりするんですか?

トム:
去年はストロークスのニック・ヴァレンシに話しかけたよ。でも話題がボブマーリーのことばっかりで、あんまり面 白くなかったな。

ベン:こっちに話しかけてくれる人の方がいいよね。

ダン:バックステージエリアに小さなサイニング・テントを作ろう! 俺たちに話しかけて、ってさ!

トム:ミューズはいつも親切にしてくれて……で去年、トレイル・オヴ・デッドが来て、俺たちの演奏がすごく良かったって言うから、そのあとちょっと一緒に飲んで……エルボーもとてもいい人たちだった。そうだね、話しかけてくる連中はいつもイイヤツだね。


●やはりメイン・ステージが究極の目標なのでしょうか?

ベン:でも結局のところ、それは僕たちが選べるものじゃないじゃん。でもメインステージでやってくれって言われれば、そりゃ断らないよ。すごくヘンな感じだろうけど。今年Radio1ステージでやるのもヘンな感じがするよ。あそこでたくさんのバンドを見たんだもん……。

 

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